子宮ガン健診を上手に受けるために(H17年10月8日)
Q:30才の女性です。子宮がん健診の上手なかかり方を教えてください。

A:子宮がんの集団健診としては、バスなどの巡回健診とクリニックなどで受ける施設健診がありますが、施設健診では、内診、腟鏡診のほか経腟超音波検査やコルポスコープも受けられるのでより有利です。子宮がん健診をうける年令としては、以前は30歳以上でしたが、子宮がんの若年化がすすんでいるため、25歳以上が適当のようです。また、子宮がんには、子宮頸がん、子宮体がんがあり、それぞれ、細胞診の採取法が違います。健診の原則は、患者さんに苦痛を与えないことが大事ですので、子宮頸がんの細胞診採取には、綿棒、子宮体がんには、柔らかいブラシ様のものがよく使われています。受診の時期としては、生理後から排卵までが、妊娠の危険性が少なく、また子宮内膜が薄いため疼痛が少ないようです。受診間隔は、子宮頸がんの進行は、異型上皮、上皮内がん、浸潤がんまで、数年がかりで進行することが分かっていますが、子宮がん健診では子宮筋腫や卵巣腫瘍もチェックしますので、毎年の健診をおすすめします。

(緑井レディースクリニック院長 : 林谷誠治)