更年期を上手に過ごすために(H17年4月9日)
Q:53才の女性です。最近、イライラ感が強く、のぼせや不眠症によく悩ませられます。自分で、更年期障害かなと思っていますが、産婦人科にもいきにくく、一人で悩んでいます。

A:更年期障害のように、多彩な症状があらわれる疾患では、症状を整理して内科的な病気や精神科的な病気をチェックする事が必要です。問診でこのような疾患が、考えにくい場合、女性ホルモンの採血検査を行い、検査が正常の場合、漢方薬や向精神薬などによる治療法があります。漢方療法は、適切な漢方薬が選択された場合、劇的に効く場合があります。女性ホルモンが低値の場合、HRT(ホルモン補充療法)が行われますが、これは、エストローゲンとプロゲステロンという女性ホルモンを組み合わせて投与します。以前、米国の循環器病の大規模試験で乳がんや子宮体癌の発生が不安というデータが出ましたが、日本では、そのような結果がでておらず、5〜10年以下のレベルでは、HRTのメリットのほうが大きく、有用です。HRT療法でみるみる元気になられるのはわれわれがよく経験することです。HRTによって、更年期を快適に過ごし、同時に、将来の骨粗しょう症による骨折による寝たきりを予防し、肌も若々しく維持され、心臓病など循環器系にもいい影響がでることが分かっています。

(緑井レディースクリニック院長 : 林谷誠治)