ピルによる避妊と健康ライフ(H18年7月21日)
Q:まだ出産を考えていないのでピル(経口避妊薬)について教えてください。(26歳女性)

A:低用量ピルが日本で認可されて7年が経ちました。以前使用されていたピルはホルモン量の多い治療用で、はきけや頭痛、長期連用すれば血栓症などの不安があるため、現在は、機能性出血、月経変更、緊急避妊(ヤッペ法)などに使用されています。低用量ピルは、2種類のホルモン量が一定の1相性(例:オーソ)と約1週間毎にホルモン量を変えた3相性ピル(例:トリキュラー、トライディオール、アンジュ、シンフェーズ)などがあります。ピルは、排卵を抑制することに加え、子宮の入り口の粘液の粘調度を上げ精子の通過性を低下させる、受精卵の着床を阻害するといった作用により妊娠を防ぎます。避妊目的以外にも、月経不順や生理痛の軽減、生理のイライラ感や頭痛の改善など健康ライフに役立っています。

(緑井レディースクリニック院長 : 林谷誠治)